14玉までのお話で、あちこちホール探しては、ぱちんこを打って歩きまくった私。ぱちんこを打つ理由が理由だったので、お客さんのいないホールをターゲットに歩いていて、世間一般のパチンカーの逆を行く事になっているという事には、当時全く気づいてもいなかった。
ぱちんこの歴史を振り返ると、14玉までのお話の直後の1992年(平成4年)8月から、CR機の導入が全国で始まった年でもある。
大きなホールに行くという考えが全くない私には、CR機を触るなんて事は後の後。しかし、CR機を導入しないお店も多く存在してくれたおかげもあり、私はぱちんこの歴史を知る事になる。
これは打った時代も良かったが、住んでいた地域も良かったなぁと思うところ。真面目に18歳からパチンコを打っていたら、それ以前のぱちんこは打つ事もあまりなく、平凡なパチンコライフだったであろう。
この1992年のCR機誕生の年が、私の中のぱちんこが「ぱちんこ」から「パチンコ」になった年と勝手に思っている。そしてCR機を触る前までの「ぱちんこ」を楽しむ数年を送る事になるのが、世間を賑わせた保留連荘機達と旧要件の羽根物達であった。そんな話がまだまだ続く。
相変わらず周囲の目もあり、地元の「チャンスホール」でぱ、ちんこを打つ事は出来ず、イライラはしたが、次第にそんな気持ちも薄れていったのを覚えている。それは他の町に行けば、当時は当たり前にホールがあったからだ。新たなホールとの出会いにドキドキ出来た時代。
今の時代にはないドキドキ感である。設置機種は店内に入ってみないと分からない。ホールによって設置機種がバラバラ。なんだこれ?見た事ない。打ってみよう!となるのが毎度の事。それくらい当時は各ホールの「色」があった。
そして中学1年の秋頃だったか。日曜日に電車で地元からかなり離れて、宮城県は石巻市へ。なんの頼りもなく、何となく石巻市へ行ってみたのである。
駅前にはホールが2軒あった。1軒ずつ店内に入って見て回ると今まで見た事のある機種が多く、少しゲンナリして退店。駅に戻りタクシー運転手に周辺のホールの事を聞いてみると、歩いて行ける距離で小さなホールがあるようだ。せっせと早歩きで向かうと、小さなホールが見えた。
「立町ホール」だ。
100台もないだろう、地元の「チャンスホール」くらいの小さなホール。
店内に入りすぐに島の右側にあった羽根物は、1990年ニューギンから発売された「さめざんす」だった。パッとみて初めて見る独特の羽根の造りに惚れた。
両替を済ませてすぐに着席して役物内を見渡すと、Vゾーンがなんと手前でもなく、奥でもなく。ステージ中央にあるではないか。
そして一見変わった二重構造の羽根。打ってみないと、どうなるのか分からない。ドキドキしながら打ち出す。忘れもしない投資100円。1チャッカー入賞から奇妙な羽根解放音と共に1個拾ったが、目で追ってはいたが見失い、Vゾーンに入る瞬間だけ見えて大当たり。
多分ではあるが、奥に行かなかったであろう玉は、矢印が描かれている方から拾われて、あっという間に下段ステージに落ちては、Vゾーンに吸い込まれたに違いない。
あっという間に欲しかった大当たりを手にする。そして聴いたことのある音楽が流れる…。
のってけ、のってけ、のってけサーフィン♪…。
勿論音だけ流れるのだが、歌詞は頭の中で流れていた。いやいや、それどころじゃない!大当たり中大事だ!
1R目は二重構造の羽根の玉の拾い方を気にしていてVゾーンに入り2R目に。貯留は大当たり中サメが上向きになり、サメの口に1個玉が貯留される仕組み。
それにしても2~3個入るとすぐにVゾーンに入ってしまい、次々とラウンドが進むも出玉が少ない。完走手前でパンクしたが、出玉はほんとに少しだけ。500個箱いっぱいにすらならない。
「たったのこれだけか?」
初めて味わう少量の出玉。賞球は5&8&10。
たしかに今まで打った機種はALL13が多く、1Rに6~8個くらいは拾ってくれた。10個の賞球で5個拾って次のラウンドに行くとなると、出玉が少なくても不思議ではない。
なんとなく続行して打ってみると、ぱちんこをやり始めたばかりの私にも、この「さめざんす」の良さが分かってきた事があった。鳴きと拾いはそんなにも甘くなかったハズ。釘調整で言えば多分ギリギリだったのかなと。
打っているとストレスなく遊べる事に気づく。
当たりやすいのだ。だけど出玉も少ない。まったり遊べる羽根物に初めて出会った。少しぱちんこを覚えた私は、楽しむより勝つという気持ちの方が少しだけ勝っていた。
そんな私に「さめざんす」が、羽根物で一喜一憂する事の大切さを再度教えてくれたのかもしれない。数時間「さめざんす」で出たり入ったりの遊技をして、投資100円で遊べる羽根物を満喫。
出玉は結局なくなってしまったが、まだ100円しか使ってないから!という安易な気持ちで保留連荘機に手を出すのであった。
つづく
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そんな機械も必要だと思う。
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