パチンコ日報

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ぱちんこ回想記 第14玉 季節外れのモロビトコゾリテ

こんにちは。台風6号が宮城横断せずでしたが、天気は崩れて雨でした。
私はいつもと変わらない治療治療の生活を送っています。この前、病院で骨密度検査をしたのですが、20代の若者並みの数字を叩き出しました。この奇跡の体には本当に感謝してます。格闘技をしていた時に骨折しても治りが早く、医者には毎度驚かれます。別に食生活を大事にしてる訳でもなく、睡眠時間や生活習慣もバラバラですが、風邪ひいても翌日には治ります。ただ一様、癌ですので、今のところは以前よりも気をつけるようにはしてますが、正直言えば9割くらいは諦めてます。なるようにしかなりませんので。それではお話を始めます。


初の失恋を体験してもそこまで落ち込む事もなく、私は相変わらずぱちんこの事しか考えなかった。学校に行けば教師の疑いの目が、日に日に厳しくなるのが分かる。

「こいつはまた何かやらかすハズだ」と目がそう言っている。

ぱちんこは、他の町で打っていれば、まぁまぁ見つからないだろう。しかし、やらかすのは、ぱちんこや車の無免許運転だけではなかった。

とある日の給食の時間の事だ。些細な事から口論になり、頭に血が上った私は、先がギザギザしたスプーンで相手の頭を何回か刺してしまい、大怪我をさせてしまった。

血だらけになった相手を見てふと我に返ったが、時すでに遅し。これで2週間程の自宅謹慎処分になる。

何故口論になったのか? 未だに親にも言ってないが、親の悪口を言われたからであった。私は学生の頃に、こうして喧嘩になった事が数々あったが、自分から吹っ掛けた事は1度もない。

吹っ掛けられるから喧嘩になる。相手は怪我をすると大騒ぎ。しかし、どんな理由でも謝罪しに行くのはこちら。両親に何を言っても「うちは商売をしているから」である。

それが学生の頃の私からすれば、少しくらい自分の息子の話を聞いてくれてもいいじゃないか?と。 

数回目で徐々に会話もなくなっていくし、何言っても無駄だろうからと非行に走るようになったのか。実家のお店はそりゃもう忙しかった。家族揃ってご飯を食べるなんて事は勿論毎日あるわけでもない。家族旅行なんてたまにしかない。それぐらい忙しかった。

家族の時間は少ないが、裕福な家庭だったと思う。そんな寂しさを忘れて楽しい時間と言えば、ぱちんこか先輩達と居る時であった。

自宅謹慎処分の2週間を静かに過ごした。行きたくない学校に行くと、もうクラスの人間と教師の目は化け物を見るような目で私を見る。吹っ掛けられて怪我させて化け物扱い。

あ、刺したのが悪かったのか。あーそうかそうか。そう思うようにしよう。勿論反省などするわけもなく、他人になんて思われようが気にもならなかった。会話もなく1日の退屈な授業が終わる。そしてまた放課後に呼び出される。

「ずっと黙っていると不気味だとクラスの生徒が言っている」

またこれ。喋る相手がいないのにどうしろと。思い出すと、この教師もかなり無能である。
何言われても返事もせず立ち去る。こんなのが毎日続くから凄い。

帰りに駅に行くと仲良くしてくれる先輩達がたむろしていて、謹慎処分になった事を話したら先輩達は私の気持ちを理解してくれた。そしたら車持ちの先輩がドライブに連れて行ってくれた。

何処に行くんだろう?とブーンと隣町のオートスナックへ。そこにはカップヌードルの販売機があった。4人でカップヌードルを買ってお湯を入れる。販売機の下の方には短い割り箸入れがあってそれを取り出す。特別に美味しいわけでもないカップヌードルを、みんなで話しながら食べると不思議と美味しく感じるものだ。

18歳の先輩達が凄く大人に見える。早く自分も18歳になりたい。堂々とぱちんこしたい。車の免許取っていろんなホールに行きたい。そう思えた。

話していると先輩が今度の日曜日に、ぱちんこに連れて行ってくれると約束した。車で行けるなんて!凄くありがたい! もうそれは初めて遠足に行くような気分だった。

「先輩! 日曜日は車でBOOWY聴きたいからテープ持って来てくださいね!」

テープまで約束した。そしてその待ちに待った日曜日が来たのだ。駅前で待ち合わせしたら先輩が車で来た。車に乗せてもらうと、約束通りのBOOWYの曲が流れている。B・BLUEだったか。氷室さんのセクシーボイスが、ぱちんこ勝負前の私のテンションを上げてくれるのである。

「それで何処の店に行く?」

そう言えば何処に行くかなんて決まってなかった。

「教師が来ないような、遠くて小さな店で、お客がいなくて、古い台があるとこ!」

すると先輩は「なんだそれ?分からんけど、じゃ適当に行ってみるか!」と言って、車を北へ走らせた。

向かった先は同じ郡内でも端の方で、平成20年に岩手、宮城内陸地震(マグニチュード 7.2最大震度6強を観測)があった栗駒町(現栗原市栗駒)だった。栗駒町には当時、くりはら田園鉄道という駅があった(2007年に路線廃止)。

私は後に来たい時のため、交通機関をチェックした。バスもある事を知った。栗駒町の小さな商店街に小さなホールが1軒あった。


「マツヤホール」だ。いざ!入店!

100台弱のホールだ。そして木の床、香る床のワックスの匂い。なんていい匂いだ。

そして真っ先に視界に飛び込んで来たのは…。なんだ「ビックシューター」か。と思いきや、よく見たら似てるが違う! なんだこれは! 1990年に平和から発売された「ビックベン2」である。


上段ステージには巨大な鐘が左右に動いている。鐘には玉1つ分の穴が2つあり、これをくぐらせて下段ステージに落ちればV入賞のチャンス。「ビックシューター」と似ているが、果たして打ってみたらどうなのか?ドキドキしながら両替を済ませる。

「みさおはこれ打つのか? なら俺も隣で!」

先輩も隣で打つ事になった。二人で話しながら打ち始めるとすぐに1チャッカーに入賞。
入賞音がキンキンしていて、当たってもないのに何だかとても気に入った。


店内にはガヤお客さんは10人ちょっとくらいはいただろうか。ガヤガヤしてはおらず、地元駅前のチャンスホールにどことなく似ている雰囲気である。

「マツヤホール」の雰囲気が好きで5号機時代もたまに遊びに行ったくらい。「ビックベン」を打ち続けてると二人とも全く当たらない。当時の事を鮮明に覚えているが、何度拾っても鐘の穴に入らないどころか、寄りもせずにハズレばかり。

あとは拾ってもタイミングが悪く、鐘の穴が左右のどちらかに向いてる時に鐘の中央部に寄ってハズレたり。3000円くらい使った所で先輩はイライラしてギブアップ。セブン機を打ちに台移動。

そんな私もイライラしながら「ビックベン」を打っているとある事に気づいた。羽根が開いて閉じる時に、向かって左の羽根が閉じるのが右の羽根と比べると若干遅い。見間違いではないよな?何度も食い入るように見ては、一緒に開いて一緒に閉じるはずの羽根の動作誤差が大きくなるのを確認した。開いて羽根に玉が乗ると誤差は大きくなる。そうなると勿論、羽根が長く開く事になるので玉も拾いやすくなる。

「これはお店の人に言うべきか?」

もの凄く悩んだ。ぱちんこでズルい事したくない気持ちが強すぎて…。先輩に言おうか?でも結構投資しているから、どうせならチャラくらいまでには持っていきたいよな。

黙って打つ事で続行に決まった。そして羽根の動きは鈍くなり、ここまで読んでくれている皆さんの想像通りの展開が始まるのであった。

結構使って5~6000円だったか。左の羽根がビヨーンと戻る前に3個拾った。そのうちの1個が鐘の穴から下段ステージに落ちてVゾーンめがけて転がる。まるでお年寄りのゲートボールをしている時の掛け声並みに大きな声で

「入れ!」

そしてV入賞!苦しんでやっと当たった。すると、どこかで聴いた事のある音楽が流れてくる…。あれ~。なんか聴いた事あるぞ?なんだったかなこの曲。しかし思い出せない。

何度も聴いた事があるのに思い出せない。1R開始早々、鐘は静止して鐘の穴は中央に向いて貯留してくれる形になる。簡単に貯留されて安心して見ていられた。大当たり中も羽根はビヨーンとゆっくり戻るので拾い放題。結局は簡単に完走した。

「楽勝だな。4000個定量もらったぜ!」




私はたった1度の当たりで勝った気でいた。ここから通常時が凄かった。当たらなくても
玉持ちが良すぎて玉が減らないのだ。初めて味わう、玉が減らないぱちんこ。

ただでぱちんこを打っているような感覚。そして嫌でも当たる。なんせ羽根が開けば玉が2個も3個も拾うからだ。目を瞑って打っても当たるカンタンなぱちんこ。そしてまた例の曲が流れる。う~ん、なんだったか。思い出せない。思い出せなくて悩んでいたら先輩がやって来た。

「スゲー!当たってたのか!」

そして先輩に流れている曲名を聞く。

「曲名は知らないけどクリスマスの時によく聴く曲だな!」

そうだそうだ。クリスマスの時に聴く曲だ。そうかそうか。モロビトコゾリテという曲名を知ったのは大人になってから。淡々と打っていたら中央に止まっていたハズの鐘が、良く見たら若干ズレている事に気がついた。すると貯留されていた玉は6カウント解除後、下段ステージに落ちるとVゾーンに入らずパンク。

「あっ!」

呆気なくパンクした。いい事は長く続かないと言うが、まさにこの事である。

通常に戻って何度も当てるが、2Rか3Rになるとまたもや鐘の穴の位置がズレてしまい
貯留されてもVに入らずパンク。しかし、結果を言えばこれを繰り返して、繰り返して4000個定量達成した。結局先輩は何を打っても1度も当たらずで、私だけが故障した台で楽しくプラスで終われたという思い出。

外にでたらまだ蝉の鳴き声が聴こえる季節。

季節ハズレのモロビトコゾリテ。

少し早かったクリスマスプレゼントは、壊れた羽根で勝ったという話だった。

つづく


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 動画を見てみるとシューターとあまり変わらないような気もすると思いきや!回転体の動きは全然違いますね!
    お竜さん  »このコメントに返信
  2. ピンバック: お竜さん

    • コメントありがとうございます。ビックシューターは通常時クルクル360°回ります。ビックシューターより下段ステージがフラフラするように思えます。
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

  3. 登場する機種といい暴威といい。懐かしいですね。当時を思い出すお話です。マイナーな機種もお話に出てくるのが良いですね。
    くだもの畑  »このコメントに返信
  4. ピンバック: くだもの畑

    • コメントありがとうございます。打った機種全部書きたいのですが、これといって平凡な思い出で終わった機種はパスで…。記録として打った台は文の下にでも残してみます。BOOWYは今でも毎日のように聴いてます(笑)
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

  5. まさかのブッチャー(^_^;)モロビトコゾリテはスーパープラネットでも(^_^)v
    高木愛  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 高木愛

    • コメントありがとうございます。まさかのブッチャーでした…。大人になってから謝りました。スープラでもモロビトコゾリテは流れますね!
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

  7. ビッグベン懐かしい、私も一度だけ打ったことがあります。高校卒業後、何かの用事で寄った時に近くにあった郊外の店でした。初めて見る羽根モノは、とりあえず1回当たるまで打ってみようという気持ちが抑えられませんでしたね。数弱円~千円程度で何とかなりましたし。
     »このコメントに返信
  8. ピンバック: 獣

    • コメントありがとうございます。獣さんも打った事あるのですね!昔の羽根物は1回当ててみよう!と思えましたね。それだけ1機種1機種に打ちたくなる魅力があったと思います。どんなに釘がカツカツでも見た事ない機種は触りました。良い時代でしたね。
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

  9. 今の羽根物にこうゆう単純さがあれば流行りそうな気がしますみさお般若さんの事を母は優しい人だと言ってました
    Kちゃんの息子  »このコメントに返信
  10. ピンバック: Kちゃんの息子

    • コメントありがとうございます。今の羽根物は『くどい』ですからね(笑)毎回拾う度にスリリングを感じないと羽根物ではありません。お母さんも優しい人でしたよ。とお伝えください(笑)
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

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