パチンコ日報

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ぱちんこ回想記 第12玉 人の目人の目周囲の目

こんばんは。抗がん剤治療も半年が過ぎました。治療中の食事制限が、好き勝手食べて生きてきた私にとって一番の地獄で、大好きな刺身や寿司、生肉や生卵、発酵食品。その他もろもろ禁止されていたのですが、先日納豆とヨーグルトを食べていいと許可が出ました。

許可が出て半年ぶりに納豆を食べたのですが、納豆を食べて涙が出たのは人生初でした。
食べれる喜びを一生忘れずに、毎日感謝の気持ちで生きようと思いました。
この歳になって病気してから気づくのは遅いのでしょうが、気づけないままよりは
気づけてよかった。そう思います。


中学1年の夏休みが終わった。結局、夏休み中に学校からの呼び出しはなく、本人もホッとしていた矢先の話。夏休みが終わり登校初日、学校に行きホームルームが終わると担任から生徒相談室へ来いとの事。いよいよバレたかと覚悟を決める。

クソ狭い生徒相談室に入ると教頭先生と生徒指導の先生が待っていた。教頭先生は私の父の恩師でもある。生徒指導の先生が開口一番にこう言った。

「ある生徒の親から電話があった。農道で車を運転していた」と。

何故か笑顔。私はその笑顔ですぐに確信した。その通報は信じていない事に。

「車をですか? 運転なんかした事ないですよ~ははは」

優しい教頭先生は「さすがに車を運転する訳がない。何かの見間違えですね」と笑顔。

スーパーラッキー! 全然疑いもない。押し通せる。そしてこの話から脱出できると
思っていたその時…。

持ち物検査が始まった。学生ズボンのポケットを触られる。しかし何も出ては来ない。ラッキーな事に、タバコはバックに入れてあったので助かった。と思いきや、学生ズボンを脱げと言われる。

「脱いだらパンツなんですけど…」

脱がされて何されるのかと思いきや、ズボンを逆さまにして何か落ちて来るのではないかと予想した生徒指導の先生。大当たりでした。タバコの葉っぱが少しだけパラパラと。

「お前いつからタバコ吸ってるんだ?」

これは先輩から譲り受けたボンタンだから、このタバコの葉っぱは俺じゃない。

俺は吸っていないと反論する。

「同じクラスの生徒が休み時間に隠れてタバコ吸っていると言ってる。正直に話せ」

それでもシラを切り続ける。俺は吸っていないと。すると今度は先生に向かって息を吐けだの、何だのと注文をつけられる。しかしこの日、朝起きてから偶然にもタバコを吸っていなかったのを覚えている。息はタバコ臭くないハズ。それでセーフ?だった。

「これから毎日のように検査するからな」

なんとか生徒相談室から出れてホッとしていたのだが、ここから周囲の目は異常なくらいにまで変わった。私を見る目が今までと全く違う。2歩も3歩も引いたような視線。私は孤立した。同じクラスの人間だけだはない。教師のほとんどもだ。

「タバコ吸っていたのを話したのは誰だろう?」

1人ずつ思い当たる人に聞いた。お前か? お前か? お前か?

「はい私です!」と言う人は勿論おらず、結局今度は放課後に生徒相談室へ呼ばれる。

「クラスの生徒からタバコ吸ってたことを教師に言ったのはお前だろうと言われた。怖かった。何とかしてくれと先生の所に来たぞ」

くだらない事でいちいち呼ばれ、ただ聞いただけでこう言われて、「一体私をどうしたいのですか?」と聞いた。

「用事がある以外他の生徒と話すな」と返答が返ってきた。

「分かりました。明日から、そうしましょう」

私は言われた通りにする事にした。

翌日から私は徹底した。一切誰とも話さず、ひたすら視線だけキョロキョロと動かす。
そしたらまた呼び出しされる。今度はこうだ。

「誰とも話さないで機嫌悪そうに教室にいられるのがとても不気味です」と言われたとか。

だから普通にしてろと。

「用事がある以外話すなと言ったのは先生あなたですよ」

そう言えば顔面にビンタが飛んでくる。口答えするなと。言われた通りにしろと。

もうどうでもよくなった。何を言われようが、どんな目で見られようが構わない。
お好きにどうぞ。意外と放課後の部活の野球の時に先輩との会話がストレス解消にもなった。ちょこちょこ部活に行くようになり、守備練習時の声を出す事が凄くスッキリする。
今思い出せば野球の練習がなければ落ち着けなかったと思う。

遅くまで部活をして暗くなり、帰宅する途中に駅前の「パチンコチャンス」のネオン看板が寂しそうにキラキラ光っていた。外から中を覗くとお客さんは2人くらいだったか。
店内は閑散としていた。

「パチンコチャンスも俺と一緒で人気ねーな(笑)」


学校に行けば凄い視線を感じ、話せば話すな。話さなければ話せ。

何か言えば手が飛んでくる。学校に行くのも段々と嫌になる。朝家を出て学校に行く途中に駅に寄ると電車に乗り遅れた高校生の先輩がいた。そのまま駅で話したりしてるうちに時間はお昼手前。給食だけ食べに学校に行く日が続いた。部活も行ったり行かなかったりで、よく考えれば私の心のよりどころは「ぱちんこ」しかなかった。

この話を面白おかしく書いてる訳でもない。カッコつけて書こうとしてる訳でもない。

ぱちんこが友達。ぱちんこを打っている瞬間が一番楽しく、時間を忘れて夢中になれる。
生まれて初めて自分がのめり込んだのがぱちんこ。まだ中学1年生だったが、ぱちんこをする事にあたっての目標はD-51と会う事と、いろんな台を触って歩く事を再確認。

もうこれだけを強く目標に持って、学生生活を進む事に決めた。

つづく



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. まさかの孤立してしまう方向になるとは。何かにすがり気分が紛れるもありますがパチンコが好きなんでしょうね。また土曜日を楽しみにしてます。
    高木愛  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 高木愛

  3. コメントありがとうございます。文章読むより大分孤独だったと思います(笑)結構人付き合いが苦手なタイプですので、大人になってからも仲の良い人だけとしかご飯行ったりお酒飲んだりしないです。やっぱり性格というのは変えられないんですね…。
    みさお般若  »このコメントに返信
  4. ピンバック: みさお般若

  5. このパチンコチャンスの建物は今でもあるのでしょうか?お話を読んでて想像してしまいます。
    コレクションは卓上型  »このコメントに返信
  6. ピンバック: コレクションは卓上型

  7. 信念を曲げない人なのですね。古い物を扱う人に多い気がします。パチンコ以外の話を読んでいても昔を思い出させられます。
    アーリーバード  »このコメントに返信
  8. ピンバック: アーリーバード

    • コメントありがとうございます。1つの事に手をつけると他の事が出来なくなるというか見えなくなります。昔を思い出していただけると私も嬉しくなります。
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

  9. ビンタとか当たり前の時代ですね。小学校では往復ビンタや腹への足蹴りは当たり前、廊下で立たされたり正座させられたり。のび太のようにバケツ持って立たされるのはありませんでしたけど。中学生くらいになると生徒からの反乱を恐れて先生たちも口だけになった気はします。
     »このコメントに返信
  10. ピンバック: 獣

    • コメントありがとうございます。小学生の頃もゲンコツやビンタありましたね!中学になると1学校1暴力教師がいたので、反抗したところで倍になって返ってくるので殴られっぱなしでした(笑)今思えば殴られても仕方ないこのなんでしょうけど。でも殴られて育って良かったようにも思えます。
      みさお般若  »このコメントに返信
    • ピンバック: みさお般若

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