そこで注目したいのが、シニア向けの「写真アルバムのデータ化サービス」だ。
高齢者の自宅には、何十年分もの写真アルバムが眠っている。子どもの成長、旅行、結婚式、孫の誕生――人生の思い出が詰まっているが、「スマホで見られるようにしたい」と願望はあるものの、やり方が分からず、そのままになっている人は少なくない。
その困りごとをホールが解決するわけだ。
例えば、会員特典としてアルバム1冊まで無料でデータ化するサービスを実施する。休眠会員の掘り起こしにもつながるし、新規会員獲得のきっかけにもなる。
導入方法は意外と簡単だ。
景品カウンターの一角にセルフスキャンコーナーを設け、高速スキャナーを設置する。写真を差し込むだけでスマホへ転送できる機種もあるため、スタッフは初期設定や操作方法をサポートする程度で済む。台紙から剥がせないアルバムには上から撮影するタイプのスキャナーを使えば対応できる。
もちろん運営にはルール作りを忘れてはならない。
古い写真が破損する可能性については事前に同意書で説明し、取り込んだデータは転送完了後すぐに削除する。個人情報の管理を徹底することで利用者の安心感も高まる。
こうしたサービスは、単に写真をデータ化することが目的ではない。
作業を待つ時間は店内で過ごす時間になる。店内をぶらつき、久しぶりに打ってみようという気持ちになる人がいても不思議ではない。
つまり、「遊技するために来店する」のではなく、「写真をデータ化するために来店し、そのついでに遊技する」という流れを作ることができる。
これまでホールは「いかに打ってもらうか」ばかりを考えてきた。しかし、これからは「いかに来店してもらうか」が先になる時代だ。
写真アルバムはシニア世代にとって人生そのものだ。その思い出をデジタルで残す手伝いをすることは、地域への貢献にもつながる。
「遊技の合間に思い出をスマホへ保存しませんか」
そんな店内POPが掲げられる日が来るかもしれない。
遊技場から地域コミュニティへ――写真アルバムのデータ化サービスは、その第一歩になるのかも知れない。
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