店長はすぐにこの件を専務へ報告した。
専務の判断は明確だった。
「警察の捜査にはできる限り協力すること」
企業としても、事実関係の確認には誠実に応じるべきだという考えだ。
そこで店側は、かつて一緒に働いていた同僚にヒアリングを行った。元社員はこのホールに11年間勤務していたベテランで、勤務態度は極めて真面目だったという。遅刻やトラブルもなく、仕事ぶりについて悪い評判はほとんど聞かれなかった。
しかし、聞き取りを進めるうちに、少し変わった一面が浮かび上がった。彼の趣味は、いわゆるジュニアアイドルのファン活動だった。さらにアニメなどの二次元コンテンツも大好物。大人の女性に興味を示す様子はほとんどなかったという。
店側は念のため、保管されていた履歴書を改めて確認した。すると意外な経歴が記されていた。ホールに入社する以前、彼は小学校の教員として働いていたのである。
その情報を見た瞬間、頭の中でいくつかの出来事が結びついた。去年、ロリコン趣味の小学校教員が、グループLINEで盗撮した女児の写真を共有していた事件が報道されていた。
この事件からも分かるように、小学校教員の中にはロリコン趣味が紛れ込んでいる。つまり、経歴や趣味を踏まえると、点と点が線でつながるような感覚があった。
店側は、同僚から聞き取った内容を整理し、そのまま警察へ報告した。
後日、警察から知らされた事実は重いものだった。元社員は未成年者に対するわいせつ行為の容疑で逮捕されていた。ホールを退職した後は、風俗店のスタッフとして働いていたという。
振り返れば、ホールに転職してきた時点で、小学校で何らかの問題を起こしていた可能性も否定できない。経歴上の空白や転職理由までは、採用時に深く追及されることはなかったからだ。
今回の件は、長年真面目に働いていた人物の裏に、周囲が気づかなかった裏面が存在していたことを示している。人の内面や性癖は、日常の職場環境ではなかなか表に出ない。そして一度形成された嗜好は、簡単には変わらないという現実もある。
ホール側にとっても、決して他人事ではない出来事だった。採用や人材管理の難しさを改めて考えさせられる事例と言える。
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