パチンコ日報

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ダイコク電機とフィールズが挑むインバウンド集客

パチンコ日報でインバウンドの必要性を訴え始めてもう、10年以上が経過した。この間、インバウンド集客に関するエントリーは35本に及んだ。

2017年には岐阜・高山にインバウンド専用パチンコ店「「CAFE&PACHINKO EBIS」がオープンしたり、インバウンドを積極的に取り込みたいホール向けに、「ホールスタッフ向けの外国人のお客様対応シーン別教育DVD」を発売する会社も登場した。

ところが、コロナ禍でインバウンドは一旦リセットされてしまった。コロナが終息してインバウンドが再開されたのは2023年から。ここから、日報では具体的にインバウンドコーナーの新設、安く遊べるインバウンド専用台の開発、定額パチンコ制度の導入、パチンコ体験を上野のショールーム活用、遊技機の各国の言語対応などを提案してきた。

パチンコ業界でインバウンドに成功している事例として韓国人客で賑わう福岡・博多の「プラザ博多店」のケースを取り上げたが、韓国から近い立地特性もあり、イレギュラーな成功例で全国に通用するものではないと感じた。

現在のパチンコ業界のインバウンドの実態は、都市部の繁華街にあるホールで、迷い込んだ外国人観光客が数分間、爆音に圧倒されて店を出て行くのが現実だ。興味はあるけど遊技までには至らない。

そんな中、フィールズと業務提携しているダイコク電機が、2027年4月を目処に、訪日客向けの「パチンコ体験ツアー」を開始すると発表した。参加費(予価)は1人3万円。全国のフィールズのショールームで実機レクチャーを行い、提携ホールへ送客。多言語対応の設備で実戦を体験してもらうというパッケージだ。

ショールームでパチンコのやり方を理解した上で、ホールへ繋ぐ導線こそが、最も効率的で安心なインバウンド対策の一つでもある。

ところが、パチンコ初心者の外国人が最も戸惑うのは、意外なことに操作方法ではない。あの、鼓膜をつんざく「爆音」と、まぶしさの限界を超えた「フラッシュ光」だ。

業界人にとっては日常の風景だが、多くの外国人にとって、あの環境は「感覚過敏のパニックを誘発する非日常」でしかない。

3万円でパチンコを体験する以上、提供すべきは「耐え忍ぶ遊技」ではなく「贅沢なエンターテインメント」であるべきだ。

インバウンド専用の「低騒音・低照度ゾーン」の設置や、快適なシート、そして何より「耳栓を渡して放置する」のではないホスピタリティが求められる。

次に直面するのが、最大の「怪しさ」を醸し出す3店方式の説明だ。

特殊景品を持って、店の外の狭い窓口へ行くプロセスを、彼らは「マフィアによる裏取引」や「違法なマネーロンダリング」のように感じてしまうリスクがある。

これを隠すのではなく、むしろ「日本独自の法的解釈が生んだ、パチンコ文化」として、エンタメの文脈で正々堂々と説明できるガイドが必要だ。

パチンコはギャンブルである以上、負ける客がいるのは当然だ。

本当にやらなければならないのは、「負けても、日本で一番エキサイティングな時間を過ごせた」と確信させる体験だ。遊技の結果に依存しない「満足度」の担保。負けたけど楽しかった、面白かった、という体験だ。

インバウンド客にとって、彼らが本当に求めているのは、その国でしか手に入らない「体験」と「モノ」だ。景品カウンターに並ぶものを、アニメの限定フィギュア、伝統工芸品、地酒、あるいは「パチンコ体験ツアー限定のノベルティ」などにシフトさせるべきだ。 「パチンコで手に入れた、世界に一つだけの日本土産」となれば、喜んで景品を持ち帰ることだろう。

最後に求められているのは、ホール側の意識改革だ。パチンコを「射幸心を煽って金を吸い上げる機械」と見るか、それとも「世界に誇るべき、日本独自のデジタル・エンターテインメント」と見るか。答えはもちろん…。それ以上は言うまい。



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