パチンコ日報

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総会で繰り返される“お題目”。変われない業界が縮小する理由

5月、6月はパチンコ業界にとってホール組合の総会シーズンだ。ここ数年、再び取材する立場に戻って感じるのは、20年以上前に業界誌で取材していた頃と、語られている内容がほとんど変わっていないという現実である。

毎年のように掲げられるのが、「手軽に安く遊べる遊技環境の整備」というスローガンだ。

しかし、それはもはや改善策というより“念仏”に近い。誰もが問題点を理解しているのに、構造は何十年も変わらない。

遊技機価格は高騰し続け、ホールは莫大な機械代を短期間で回収しなければならなくなる。その結果、営業は回収重視となり、釘は締まり、客は「遊べない」と感じて離れていく。

遊技人口が減れば、さらに一人当たりから回収せざるを得なくなる――。業界全体が、この負の循環から抜け出せていない。

もちろん、ホール側も黙っているわけではない。全日遊連は日工組に対し、機械価格や販売方法について是正を求めている。しかし、メーカー側からすれば「文句を言っても結局ホールは買う」という認識なのだろう。力関係は変わらず、問題提起は毎年繰り返されるだけで終わっていく。

その結果として表れているのが、ホール軒数と経営企業数の減少である。

組合員が減れば、当然ながら組合自体の存続にも影響する。中でも深刻なのが青年部だ。かつては青年部だけで200人以上いた組合が、現在は10数人というケースも珍しくない。これは特定地域だけの話ではなく、全国的な傾向だ。

人数を維持するため、定年を延長したり、一度退会した人に再加入してもらったりと、何とか体裁を保っているのが現状だ。さらに、本来はホール経営者しか加入できなかった青年部も、規約を緩和し、社長が認めた社員でも加入可能にした。

それほどまでに“次世代”がいなくなっている。

ある総会で、コロナ禍の時期に理事長を務めていた元ホールオーナーと話す機会があった。

当時、非常事態宣言下で休業要請を組合員に出す立場だった。「苦しくても頑張ってほしい」と仲間を鼓舞し続けたが、「本当は自分が一番しんどかった」と本音を漏らした。

結局、そのホールはコロナ禍を経て廃業した。

「子供は娘一人で後継ぎでもない。体力が残っているうちに閉めるのが一番だと思った」
そう語る表情には、どこか安堵すら漂っていた。

今の業界には、「こうすべきだ」という提言は山ほどある。しかし、提言を唱えるだけで、本気で構造を変えようとする動きが乏しい。問題点は共有されているのに、誰も決定的な一歩を踏み出さない。

総会で毎年繰り返されるお題目を聞きながら、業界が縮小していく根本原因は、まさにそこにあるのではないか――そんな思いを強くした。



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