パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ヤンキーパンダ流マルハン研究 その3


マルハン研究の第3回です。



その前に、前回、「元店長氏なみの記事を…」とのコメントを頂戴いたしました。



はっきり言います。無理です。洞察力、表現力、継続力、熱意、どれをとっても私が劣ります。



また、元職と現職の違いによって、しがらみの種類や表現方法も異なります。元店長氏の記事内容にはとても、共感する部分が多くあり、行間に込められた「業界への愛情、人への優しさ」を感じております。



一方、私の記事は行間が広いが故、勘案の上でお読みいただくと幸いです。



では、本題に入ります。



10年前、競合したマルハンの様子を箇条書きします。(一部は自店対応エピソードつき)



1.建物はダイナム程ではないがローコスト、外人モデルのイメージシートを多用。



2.設備は特に最先端に拘らない。ただし、イスは良いものを使用。



3.交換率は地域トレンド、1番店に合わせる。(当時の当該地域では30個、5.5枚)




マルハンは4個返し・ハーフスペックの海M27メイン、自店は5個返しの海3(R)とM27併用。



話が多少それますが、回顧を含めて物申します。暫しのお付き合いを。



5個賞球の海3(R)を30個から33個で使うのが稼働と利益のバランスは一番、良かった。



ただし、「M27登場以前」です。



初代ギンパラやミルキーバーのような低ベース機もあったが、設置シェアは海に比べ低い。



努力と工夫で採算ベースを維持しながらベースを18前後まで上げたりもしました。



3個賞球メインの昨今、一部リリースでは埋もれてしまうため、8割程度のリリース機種が5個賞球になることを願います。



台は進化し続けるが、かつての良い部分の芽まで摘む必要は無いはずです。

ギンパラと源さんは設定付きパチンコの名機。しかし、新しいものに淘汰されるのは宿命でした。



釘調整NG・厳格化が進む中で、設定付きパチンコのニーズは高くなると思います。その形が封入式になるのだろうか? 要は進化の中身を問いたい。



話を元に戻します。



当時、各メーカーは単発図柄に時短が付かないハーフスペックと時短がつくフルスペックを同時販売。いずれかをホールが選びました。



しかし、三洋はまずはハーフのM27のみの販売でした。三洋に「M27をあるだけ欲しい」と言ってもグランドオープン優先でした。



よってマルハンにとってM27大量導入は、結果的にアドバンテージとなりました。



8カ月後、三洋はフルのM56を販売。



お客様動向は海3→M27→M56と変遷しました。ほとんどのホールがM27からM56へ全入替えに。



実は海3には相当な歩率を打ちました。それにも拘らず、お客様は新しいスペックに流れました。



4.スタート釘調整は開け過ぎず締め過ぎず、イベント時は開けるが分岐一杯(30個なら12割まで)と思われる。



土日・半休は基本的に1~2枚(25刻みの板の場合)締める。

つまり、0.2から0.4落とす。千円スタートで平常よりも1~1.5回下げ。



スタートに関して競合店を大幅に上回ることは、お互いになかったと記憶しています。



MAXスタートとMINスタート、台景品は常に意識しました。マルハンを少しだけ上回れば良いかと。



しかし、限度はあります。スタートの上げ調整は暗黙の手打ちに繋がったような気がします。



5.確変ベース(BA)、特賞中差玉(TY)はノーマル。





自店はマルハンを上回ろうと、BAを限りなく100に近づけたり、TYをかなり寄せたりしたが、余り効果はありませんでした。



お客様にしっかり認知されるまで続ければ良かったのかも知れません。

BAはノーマルの90~95で良いような気がします。触りすぎはいけません。



釈迦に説法で恐縮ですが、場合によっては敢えて触らないという判断が店長(釘師)には必要かと感じます。



6.スロット設定は中間多用。イベント時は角台、角2に高設定。もしくは一台おき、3台に1台など規則的に投入。



7.イベント、装飾など真似るスピードは速い。(お互いに)



8.野立て看板・ビル看板は多用する。チラシは地元の規制は守り、オーソドックス。テレビCMは確かなかったような。



9.新台ゲージの作り方は同じマルハンでも千差万別。統一はされていない



10.ハネモノ設置は消極的。競合が高稼働の場合は競合に合わせ導入。



手前味噌ですが、自店のハネモノは強かった。ファインプレーや玉ちゃんファイト、その後リリースされるレレレにおまかせなど。



常時、5万稼働。客層も老若男女、もちろんセミプロも多数。「30個交換、40台全台赤差玉で利益を残す」を常に目指しましたが、どうしても1~2台は黒差玉。「全台赤差玉のプラス利益」はとうとう達成できませんでした。



その後、複数の地域でハネモノの育成に取組んでみましたが上手く行きませんでした。地域性、時代背景もあるのでしょう。



店の伝統のおかげで「高稼働である」ということを痛感しました。ハネモノはお客様との駆け引きが多く、面白い。



玉単価50銭前後の4円のハネモノなら1円よりも断然、お勧めです。ただし高稼働維持が前提です。



大阪・ナンバ周辺でマルハンと競合する某店がハネモノを大切に運用し、高稼働であることには敬服します。



11.導入機種のとりこぼしはない。話題の機種は必ず、脇役機種も結構導入する。入替えで後手に回ることはまずない。



12.機種配列、導線作りはオーソドックス。



13.当時は日にち固定イベントはなく、7の日は未確立。店舗名や地域名を冠する不定期イベントが主流。



14.一般景品について、お取り寄せの特別販売は当初はしていないが、競合動向に合わせ行う。



15.入替・店休は組合に従う。ただし、いい加減な組合なら従わないようである。



16.従業員は当初、精鋭だが徐々に地元アルバイト採用にシフト。女性の雇用には積極的な印象。



当初の接客は控えめでソツがない。「おもてなししてます」といった過度なアピールはしない。身だしなみは清潔、控えめ。ただし、主要メンバーの移動で接客力は劣化する。



当時、自店を辞退された20代後半の女性が数カ月後、マルハンで月間スーパースターに成られていました。



その女性はシングルマザーで、面接の時、「子供が発熱したら、保育所に預けることができないので、当日欠勤になる可能性がある」といわれました。



私は「シングルマザーかどうかは採否に影響しない。約束の日に出社していただければ良い。ただし、当日欠勤が増えると雇用契約に違反すると判断せざるを得ない」といったところ辞退されました。



マルハンの面接のノウハウは分かりませんが、そういう女性を受入ているのは好印象でした。何らかのサポート体制が整っているのでしょう。



昨年10月、数年ぶりにこのマルハンを視察しました。マタニティー制服を着た女性スタッフがスロットコーナーを担当していました。



思わず「マタニティーユニフォームは会社が用意するのですか?」と尋ねたところ、明るく「はい」と答えてくれました。



ただ、煙害を考えると安定期といえどもパチンコ店勤務はお勧めできません。

しかし、安定期のご本人が望むのであれば、環境は整えるべきでしょう。そういう点に学びがあると思います。



マタニティー制服の女性がシングルマザーかどうかは分かりませんが、悲しい事件を耳にする度に、シングルマザーの雇用を考えてしまいます。大阪方式は半世紀以上前から身体障害者や未亡人を積極的に雇用することで警察からのお墨付きを頂きました。



17.スタッフ紹介、スパースターは定番。美談エピソードポスターを良く使う。



まだまだ触れたい項目がありますが、キリがないのでこのくらいにします。

総括的に振り返りますが、自店もマルハンも特別なことは何もしていません。丁寧に一つひとつの取組みを進めただけです。お客様の顔色、声なき声に敏感だっただけかと思います。



その後、自店は海シリーズ3BOX120台の稼働率の維持に注力しました。

その結果、マルハンは稼働率40%に落ち込み、1040台から880台に減台します。



マルハンの海を崩し、稼働率の優位に成功はするものの、マルハン出店前の稼働よりは劣る結果となりました。



前回、紹介したおばちゃんは2008年の1パチ実施時に戻ってきたそうです。



2008年、既に私は退社しており、後任の者から聞きましたが、いわゆる「にいちゃん達」が1パチではいない、との事でした。



一度、離反したお客様が戻っていただくのに、実に5年の歳月を費したと言えます。



これは極端な例ですが今、来ていただいているお客様を大切にする教訓にしたいものです。



「俺達は大きいぞ」と言うスタンスでなかったマルハンがその後、「大きいぞ」に変わっていきます。



2005年1月、売上1兆円達成。時を同じくして、全国的に等価営業にシフトし、地域一番店比率に拘り始めました。



ご存知の通り、パチンコの売上は貸し玉料。兆という数字におぼれたのかマルハン各店が横断幕で「1兆円達成」とお祭ムードでした。



IR資料ではマルハンの直近の利益率は12.6%~13.4%で推移。SIS平均よりも低く、全国レベルの相対評価では良心的ですが、利益率10%前後の地元の雄と対峙した場合は苦戦するようです。



余計なお節介ですが、地域一番の定義もあいまいな中、あまりそこに拘らない方が賢明かと思います。



実は「マルハン研究について」の寄稿をしたのはあるキッカケからです。それは昨年11月、12月に御堂筋での「マルハン広告トラック」と地下鉄御堂筋線での「中つり片面、全てマルハン広告車両」を目撃したことです。



風適法第1条に「善良な風俗と清浄な風俗環境の保持(そのための射幸心の抑制)及び、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため」と記されていることは業界人であれば誰もがご存知かと思います。



その趣旨に照らすと上記のようなマルハンの広告宣伝はやりすぎでしょう。



ラッピングトラック、地下鉄、ドームやフィギュア選手権での広告で感覚が麻痺しているのでしょうか。



御堂筋はパチンコ嫌いの方、18歳未満の方も一杯見ています。



マルハン梅田店の不振は広告が不足したことではないはずです。10年前とは全く異なるスタンスを強く感じると共に、ますます過度になる広告に危機感を持ち、寄稿したのです。



さらに元旦に全国的に折り込まれたマルハン企業チラシ。多くの方がご覧になったかと思います。



新しいパチンコの取組みや社会貢献活動に触れられ、「高評価」とのコンサルタントやジャーナリストもおられますが、良く目を通してください。



パチンコが「18歳未満は禁止である」ことはどこにも書いてません。そして、パチンコ依存からの回復支援を社会貢献としています。



私達の「業」は時としてお客様の正常な判断を歪め、不幸にしてしまうことがある「業」なのですが、全国に折り込まれた今回のチラシからはその自覚は微塵も感じられません。



パチンコ依存は私達が原因です。よってその支援は責務であって貢献ではありません。



「リーディングカンパニーがこの程度の認識か」と、ますます業界全体が揶揄されます。いくら社会貢献度が高くても、派手な形ではそのことには触れない。そういうストイックさが必要ではないでしょうか。



そして、テレビCM、和田アキ子氏の「ナナナナ~」は特定の日をアピールする隠語であるため「We Needたのしい」に変えざるを得なかったと推察します。



本来、風適法よりも厳格なテレビ考査を覆す、皮肉な結果になったこと、そういう「業」であることは当事者であるマルハンが一番わかっているはずです。



私はマルハンという企業が成長、進化することを歓迎しています。



ただし、業の性質を十分に認識した上での成長を願います。そのためにも地域に丁寧に根ざそうとし、同業他社からも尊敬された10年前のマルハンを思い出していただきたい。



「We Needたのしい」はCMで良く耳にするが、このままではたのしくありません。



(シリーズ最終回はまだ草稿中です。是非とも、皆様からの「学びと気づきのコメントを参考にし、寄稿させてください)



つづく





人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える





※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。






記事一覧

コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. Unknown

    僕はヤンキーパンダさんの大ファンです!!

    今日の記事は前回以上にオモシロイです!!&元店長よりも視点が鋭いです!!

    業界人の端くれとして働く僕はヤンキーパンダさんの寄稿をこれからも楽しみにしております!!

    がんばってください!!

    半ライス大盛り    »このコメントに返信
  2. Unknown

    今日の記事は充実していますね。

    これからの期待の星さんだと思います。

    次回作も楽しみにさせて戴きます。

    業界12年    »このコメントに返信
  3. とても

    良い内容ですね。私は異業種ですが、ここまで分析し検討し実行しなければ、真のお客様の喜びや満足感をもたらすことはできないのだと感じました。

    またの記事を期待してます。

    朝日    »このコメントに返信
  4. Unknown

    記事内容に対して細かい指摘で大変申し訳ありませんが、御堂筋でのラッピングトラックは京楽産業.さんのCRぱちんこグラディエーターエボリューションでも走りました(風営法の適用されないメーカーですが)し、市営地下鉄の広告については駅前第4ビル地下のチェーン店舗も吊革広告を出してました(時期は2011年かな?)

    マルハンの正月チラシは2012年もあったはず…?

    一言    »このコメントに返信
  5. Unknown

    私もヤンキーパンダさんの信者になりそうです。

    これからもどんどん寄稿して楽しませてくださいね。

    yama    »このコメントに返信
  6. Unknown

    面白かったです。

    次回も期待しています。

    業界トップはナンにしろ注目されるので、マルハンさんには頑張っていただきたいですね。

    換金停止希望    »このコメントに返信
  7. Unknown

    前回までと比べておもしろさが倍増しましたね。

    皆さんのコメントが刺激になったのでしょうかね
    元店長さんレベル以上ですよ。

    これからはヤンキーパンダさんファンになりそうです。

    店長映画館    »このコメントに返信
  8. 完全保存ぱんだ

    私はヤンキーパンダさんファンです

    今日の記事は前回以上に長々と非常素晴しいです

    次回もがんばってください楽しみにしております!!

    私はヤンキーパンダさんファンです

    今日の記事は前回以上に長々と非常素晴しいです

    次回もがんばってください楽しみにしております!!

    山本山    »このコメントに返信
  9. Unknown

    マルハン考というより、マルハンをみたまま、てな記事ですね。

    次回期待。

    マンタ    »このコメントに返信
  10. Unknown

    一言で言えば面白かったです。

    是非次も読みたいです。



    しかし、マルハンのやり方も現在では通用しませんね。私の知る限りマルハンの海はガラガラのイメージです。還元もせずに釘が渋いからなんですがね。

    それに最近では海シリーズは新機種が出る度に全部買い換えです。

    海でも客がいる店は現在でも(ボロボロな)大海スペシャルを使っているような店です。

    スガッター10号    »このコメントに返信
  11. Unknown

    やはり経験談に勝るものはないですね。

    当たり前のことを当たり前にやる。

    1つの事のみで勝負するのでなく、あらゆる事に

    こだわりを持って、僅差で勝る。その積み重ねが

    大事だと改めて思いました。

    ヤンキーパンダさん、これからも宜しくお願いします!!

    ジェン    »このコメントに返信
  12. Unknown

    6月に梅田のヨドバシカメラ北側に新しいホールが建つのですが、大東洋VSマルハンVS第三勢力の戦いでマルハンが勝つか注目ですね

       »このコメントに返信
  13. Unknown

    マルハンが海を出せないのではなくて、海を開けたら打ち子にやられるから開けないんです。





    これからはいかにウチコに悟られず還元をしていけるかどうかですよ。

    底辺のカスの底力はえげつないですよ。

    番町    »このコメントに返信
コメントする

コメントを残す