パチンコ日報

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ゴトと稼働低下の因果関係とは


かなり古い出来事なので、業界人の記憶からも忘れかけている。温故知新の意味を込めてゴト師の問題を取り上げてみる。

2011年1月11日付の読売新聞に中国人グループ9人が窃盗容疑で埼玉県警に逮捕された、という記事が掲載された。遊技機に取り付けたぶら下がりで、この1年間だけでも被害額は埼玉、大阪、広島など11都府県で1億5000万円に上るとみて調べている。

この事件はホールからの通報を受けて逮捕に至ったわけではない。では、どうやってゴト師グループを逮捕できたのか?

実は県警の国際捜査課が不良外国人をマークしていたことに端を発している。尾行していると毎日のようにパチンコ店に通っている。パチンコ代はどこから出ているのか? 不審に思って内偵捜査を続けていて、店内で不正を働いているところを現行犯逮捕した。

ハーネスの付け替えは、壁役を配置して1~2分もあれば完了する。被害店舗は200店舗あまりに及ぶ、という。

営業中に付け替える古典的で大胆な犯行が、今でも行われている一方で、2010年11月ごろから、ホールを震撼させるようなゴトが深く静かに潜行している。データ上は誤差玉などの異常が出ないため、ホールも気づきにくいのが特徴だ。

「大当たり直撃ゴト」といわれているのがそれ。体感器ゴトをパチンコに応用したもので、遊技機には一切ゴト器具を取り付けていないのが最大の特徴である。

チップから抽選に関わる微弱の同期信号が漏れていたものを解析して、大当たりのタイミングを電磁波で発射させ、一発で大当たりを引き当てる。

この直撃ゴトは、セキュリティーの専門家でさえも最初は半信半疑だった。それほど完成度の高いゴト器具だった。

ゴト師グループは8人前後で行動している。リーダーがゴト器具を所持し、大当たりさせるとすぐに打ち子に入れ替わる。この繰り返しで、店に怪しまれない程度に玉を出しては、次の店へ移動していく。

ホール側の対抗策は「代打ち禁止」というようにハウスルールを設けるなどの自衛手段を講じる必要もある。

稼働が低迷している要因を長期デフレ、余暇産業の多様化、高射幸性による高粗利体質、時間消費型娯楽からかけ離れた消費金額などを挙げているが、ゴト被害が稼働低下の要因に挙げられることはない。それほど、深く静かに潜行している、という証でもあろう。

かつてゴト組織に接触したことのある業界関係者は、組織の資金力に舌を巻く。

器具を開発する技術者が6人。打ち子に至っては130人を抱えていた。基板交換した台で1人が上限3万円で玉を出す。1日3軒回る。1人9万円。130人が実働すれば、1日で1170万円を荒稼ぎしている。1カ月で3億5000万円、年間で42億円あまりが不正に搾取されている計算になる。

この潤沢な資金力を背景に、直撃ゴトのような高度なゴト器具の開発も可能になってくる。

最近、パチンコを止めたファンの中には「等価交換になってから、負ける金額が増えた」、「スタートが回らなくなった」、「常連仲間がホールに来なくなった」などを挙げるように、ホールの釘がますます閉まって勝てなくなったことが最大の要因だ。コンピュータにもデータ異常が上がらないように、玉を抜いていけば、自ずとホールの釘も閉まるというものだ。


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