パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

脱液晶元年になるか?


高級ホテルの大宴会場を貸し切った。満を持して発表した起死回生の機種だった。業界がこの機種をきっかけに脱等価を図り、V字回復することを願ったはずだった。

ところがいざ蓋を開けてみると、販売台数はメーカーの思惑を大いに下回り、3万台を切る結果となった。メーカー自身もこれを機に販売台数を伸ばす計画だったはずだが、あてが大いに外れてしまった。

最も期待した機種が売れないとなると、以降発表する機種も鳴かず飛ばず状態である。業績が続けば、必然的に抑えられてくるのが開発費だろう。高い版権を使って映像も作り込み、ギミックにも趣向を凝らしたても、元も取れなくなるようになれば、遅かれ早かれいずれ赤字に転落する。

日報ではさんざっぱら液晶機からの脱却を図るように書いてきたが、今までの機械作りから路線変更せざるを得ない状況に追い込まれてきている。

大一やA-gonのように液晶非搭載の一発機系が市場に受け入れられていけば、メーカーも開発コストが格段に下がるというものだ。

ゲージ構成と役モノを考えることが本来のパチンコメーカーの姿だったが、液晶機になって大型版権を獲得することと映像を作ることに軸足が移行してしまっていた。

液晶機である限り、どんなギミックを使って驚かそうとも、お客は1ミリもハラハラドキドキすることはない。

前出2メーカーの一発機系は玉が大当たりに入るかどうかを目視しながら、ハラハラドキドキを感じることができる。

そういう意味でもこの手の機械開発に他メーカーもどんどん追従してきてもらいたいものだ。全メーカーからアナログ機が登場すればバリエーションも増える。初心者を呼び込むのは大当たり確率の甘いちょいパチではない。この手の単純明快なアナログ機だ。

営業方法も1回交換にして、1000円を今日の運試しに使って、さっと遊んでさっと止められるぐらいが望ましい。

安く長く遊べるという方針は依存症問題がクローズアップされる昨今、それはそれで問題になりそうだ。そのうち、長く遊べることが依存症の温床にもなりかねないと指摘されそうだ。

昼の休憩時間、会社帰りの短時間勝負で昼飯やその日の飲み代を賭けて運試しできるような機械になれば、小遣いの少ないサラリーマン客も戻ってくることが期待できる。


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遊技機メーカーは食品スーパーたれ


2016年度に遊技機を販売したメーカー数はパチンコが20社、スロットが23社となっている。この中には各社がセカンドブランドとして持っている会社は含まれていない。パチンコとスロットを両方開発しているメーカー数を引いても実に33社が遊技業界で機械開発に鎬を削っている。

遊技人口、ホール軒数共に右肩下がりで縮小しているのに、ここ数年で倒産したのは奥村遊機とマルホン工業の2社だが、マルホンは民事再生で復活を果たしている。業界から完全撤退したのは奥村1社ということになる。市場規模の割には誰の目にもメーカー数が多いように見える。むしろ、遊技人口3000万人、ホール1万8000軒時代よりもメーカー数は増えている。

では業界が縮小しているにも関わらず、メーカーが生き残れてきたかというと、機械代の値上げと年間の販売台数を増やしたことだろう。ホール軒数は減っても店舗の大型化で全体の設置台数はさほど減らなかったことにも恵まれていた。ホールは機械代が高いと文句を言いながらも買ってくれた。

しかし、そんな時代も終焉を迎えつつあることは当のメーカーが一番気づいているはずだ。ホールの購買力が確実に落ちていることは肌で感じている。

宅配最大手のヤマト運輸がアマゾンの急成長で仕事が増えすぎて窮地に立っている。要は人手不足から、荷物を運ぶ現場があまりの忙しさに悲鳴を上げているのだ。労働条件の緩和のために昼間の12時から2時のアイドルタイムの時間指定を止めると発表したが、再配達の時間が集中する夜間もいずれ、止めるのではないかと心配されている。

ヤマトは客のニーズに応えて時間指定制度からゴルフやスキー宅急便など客が喜ぶサービスを次々に開始したパイオニアでもある。ヤマトがお客の便利さを追求した結果が、人の問題で破たんを招こうとしているのだから、笑うに笑えない。

荷物を運ぶ人がいなくなれば、アマゾンのネット販売そのものも成立しなくなる。

ヤマトの場合は客のサービスを追求して行った結果、自分たちの首を絞めることになっているが、パチンコ業界のメーカーは利益追求のために機歴販売などの奥の手を使ってきたことがいずれ、自分たちの首を絞めることになる。そのあくどい販売方法で何度も煮え湯を飲まされ、ホールの怒りを買っている会社もある。

上場メーカーはパチンコもとスロットの両方販売し、組織も巨大化しているので、さしずめ、総合スーパーや百貨店。ところが、イオンやイトーヨーカ堂などは、本業は赤字で、総合スーパーという形態が持たなくなっている。百貨店もビジネスモデルとしては遠の昔に終わっている。今は地元に根差した食品スーパーに特化したところが元気だ。

では、メーカーにとって食品スーパーとは何か? メーカーが生き残るヒントはここにある。

設置台数が半減したらメーカーは一気に崩壊する。新台が買える法人だけを相手にしていたらいいという考え方から、食品スーパーのように誰にも買ってもらう考え方に切り替えなければならない。



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カジノとの比較で脱税できない業界へ?


IR法案が可決され、1年以内にただちに実施法を立案する段階になり、これからは常にカジノと比較されるのがパチンコ業界だ。

IRカジノは当初は国内に2~3カ所が開業するものと思われるが、カジノは厳しいライセンス審査を経て、初めてカジノ運営に携わることができる。

パチンコは営業許可申請を出して、経営者が犯罪者でなければ、後は風営法と照らし合わせてその通りの構造物になっていれば、営業許可が下りる。

一方のカジノ事業者は経営者だけではなく、役員、取締役、株主も含んでの過去20年間に債務不履行があったか、資産の差し押さえ、犯罪歴、脱税がなかったかを調べられる。

同時に法遵守の組織内体制や、高い社会的責任、高潔な倫理観、社会的信用度、財政的資力や資金調達力、運営・経営能力、経験等の適格要件が国の機関となるカジノ管理委員会により定められ、これを満たすことがライセンス付与の前提となる。

カジノライセンスに比べるとホールの営業許可がいかに甘いかも見えてくるが、カジノとの比較で行政が関心を寄せるのはパチンコ業界の売り上げの完全把握だ。

なぜなら、カジノは、一切脱税はできないが、パチンコ業界は9割が中小企業で脱税の常連業種という不名誉なレッテルを貼られている。

パチンコ業界ではインのクリアを目的に全国共通のプリペイドカードを導入したが、利権ビジネスの仮面が剝がれるのに時間は要しなかった。そもそも、インのクリアを目的とするならば、スロットもパチンコと同時にプリペイドカード化すべきだったが、最初から片手落ちでスタートし、未だにスロットはCR化されていない。

売上だけでなく、パチンコ業界には不透明な部分が多い。3店方式のおカネの流れの他、換金所の従業員の給料はどこから出ているのか? 警察のお墨付きを得たはずの3店方式だが、ホールの売り上げ減少に伴い、換金の手数料収入が減り、換金所の従業員の給料が払えなくなって、ホールが肩代わりしているケースもある。

ちょっと前はSスキームなる節税方法が、節税か、租税回避かと話題になったこともある。

さらに遊技機の値引きをバックマージンとして、オーナーの口座に振り込んでいるケースは、オーナーの小遣いとなっている。

こうしたグレーの部分がカジノとの比較で捜査のメスが入ることになるかも知れない。


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カジノ並みの依存症対策後のパチンコ業界の姿とは


2月22日に開かれた衆議院予算委第一分科会で日本維新の会の丸山穂高議員がパチンコの3店方式が刑法上の賭博罪に当たらないかを警察庁と松本国務大臣に問い質した。

これに対して松本国務大臣は「パチンコ営業者が現金を提供したり、提供した賞品を買い取ることは禁止されているが、第三者が賞品を買い取ることは直ちに風営法違反とはいえず、賭博行為には当たらないと認識している」とした上で、「一方、営業者が実質に同一であると認められる者が賞品を買い取ったら風営法違反であり、賭博罪に当たる」と答弁した。

丸山議員は次にゲームセンターでの景品提供に質問を切り替えたが、3店方式を完璧な形で行っていないホール関係者にすれば、ヒヤリとした質問だったに違いない。

地方では風営法違反であり、賭博罪に当たる3店方式を未だにやっているところは、実際どのぐらいの数があるのかは、なかなか掴みにくい。最近でもある県の組合の会合で警察が3店方式に言及していたことがある。その県のホール関係者によると買取所を親族にやらせているところがあるらしい。親族の名前でも実質の経営者はホール経営者であることが疑われるケースもある。

ここで3店方式ではないホールが日本全国にはどのくらいの数があるか、警察は把握しているのか?と突っ込まれたら、警察も答えに窮する。

3店方式にも段階的なレベルが存在する。完全自家買いがレベル1とすれば、チェーン店内だけの流通がレベル2、他法人にも流通していたらレベル3…

丸山議員の質問に戻ろう。

丸山議員は風営法上で規制されているゲームセンターやアミューズメントカジノなどで、景品を提供したり、その景品を近隣で買い取っている業者を検挙したことがあるかを質問した。

警察庁の山下生活安全局長は「クレーン式は遊技の結果が物品で表示される場合は、少額のものは商品の提供には当たらないと解している。クレーン賞品を買い取っているために検挙した事例はない」とした。

丸山議員はアミューズメントカジノで少額の賞品を提供できないのか、という質問には「ゲームセンター営業は遊技の結果に応じて賞品の提供は禁止している。少額の賞品が提供できるのはクレーンのみ。パチンコ以外で3店方式はない」とした。

これらの質問はあくまでも前段で本題は依存症問題だった。丸山議員はIR法案の実施法に依存症対策が盛り込まれるのを受け、パチンコにもIRカジノ並みの依存症対策をすべきと次のように主張している。

「パチンコ代欲しさの犯罪件数は平成28年の刑法犯33万件中、1329件で、平成27年度の995件から334件も増えている。犯罪抑止や予防の観点からもパチンコ依存症対策をしっかりすること。カジノでは入場チェックで顔認証も使っている。今のパチンコ店は店内にたくさんのカメラも付いている。カードでも依存症をチェックするなどカジノと並ぶ具体策を実施すべき」と警察庁に迫った。

丸山議員が求める依存症対策はパチンコ業界が考えているリカバリーサポートの強化などというレベルよりも遥かに高いものである。

日本全国の駅前には必ずパチンコホールがあるが、丸山議員はこれを外国人が見たらどう思うかを懸念している。日本には駅前にたくさんのカジノがあると思われることを快く思っていない節がある。

「パチンコを失くせという暴論ではない。完全禁止になれば裏が蔓延るのでそういうことを求めているのではないが、IRに合わせた依存症対策を業界も自主規制で考えて欲しい」と締めくくった。

カジノ並みの依存症対策を施すことでパチンコを潰しにかかる勢いだ。


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釘調整の着地点は交換率ごとのゲージ(型式)をメーカーが用意


釘調整問題で玉が当たることで釘も微妙に曲がって来る。これを概ね垂直に戻すためにメンテナンスと称するお為ごかしは、もはや通用しない事態に陥っている。

長年黙認され続けてきた釘調整の代替え案も示さないままに、一方的に違法というのも無策極まりない。釘問題の解決策もないままに、メンテナンスで逃げることもできなくなれば、ホール現場はますます釘調整を隠すことになる。

「ゲージ表や釘調整器具は一切事務所におかないようにしています。立ち入り調査でこれは何するために使うのかと聞かれても困りますからね」(ホール店長)

店内の防犯カメラも釘問題が厳しくなって、夜間の調整時間帯に録画を消したりしているホールもあるが、それを見越して警察からは24時間録画を要請されている。その一方ではコンプライアンスを遵守しなければならない。ホール現場は二進も三進もいかない。

日工組メーカーは4月1日から新台を設置確認する際、諸元表通りの新台であることを証明するために、「くぎ確認シート」を導入することになった。これは透明のフィルムでできたゲージ表で、盤面に当てて釘の曲がりや角度をチェックするものである。部品交換した場合なども同様にくぎ確認シートでチェックする。このシートはホールで保管するものである。

こんな便利なシートは警察や健全化推進機構も欲しいといいだすのは目に見えている。新台設置の時の警察検査でこのシートを使われるのはさほど問題はない。理由はいうまでもないが、営業中に機構が立ち入り調査で入った時にこのシートを使われたら、ほとんどのホールがアウトになる事が危惧される。

そもそもゲージ調整は交換率によっても変わってくる。当然、等価交換と33玉、35玉、40玉、と交換数が変われば、それぞれ違ってくる。等価よりも40玉の方がスタートは良く回るようにするものだ。

ここからは妥協案の提案だ。

メーカーは同一機種でも交換率に応じた型式を取ってもらうしかない。つまり、等価用の25玉用ゲージ、30玉用ゲージ、35玉用ゲージ、40玉用ゲージとA、B、C、Dと4つぐらいの型式を申請してもらうしかない。そのゲージで営業がスムーズにいけば釘調整問題も一定の着地点を見出すことができる。

釘調整が違法と言われている以上、メーカーはそれぐらいの協力はしなければならない。

「スロットも設定が1つしかないものすれば、激しい競争も起らないし、設定漏えい問題も起らない」(警察関係者)という声も聞こえてくる。



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